あたしが知らないところで、いろんなことが起きていただなんて。 全然知らなくて。 「花森雪矢には感謝だよ」 「だね、」 ほんと、雪兄は何倍も、何十倍も、すごい人だな。 「これから、どうするの…?」 「一度反社会組織に属した俺が普通の会社に入ることは難しいかもしれないけど、それなりに、行く当てはあるから」 「また、この街から出て行くんですか?」 「いいや、」 「……………」 「これからは、ずっと一緒だ」