雪花狂乱〜不良少女は秘密をもつ〜




通った道を逆戻りして、小道を駆け抜ける。


こうなるんだったら、寿々さん達と一緒にいたらよかった。



でも、なんでっ…。


さっきのエンペラーの人達とは一緒じゃなかったの!?


まさかあたしの見間違い?



そんなはずは、ない。




凪さんを見間違うはずがあるわけない。




あんなオーラを身に纏うような人を見間違うはずはないじゃない。




「ーー若っ!いやした!」

「っ……!?」



正面から男が現れる。


若って言った、凪さんを呼んだ。



「くそっ…」



先回りされてた。



後ろを振り返っても、同じように男がいる。



これは袋のネズミ状態って言ってもいいのだろうか。