「終わりました、」
「さっちゃん!怪我ない!?」
「寿々さん、大丈夫ですよ」
「お嬢、幸子嬢ちゃん、奴らが来ました…。急ぎやしょう…」
奴ら?
もしかして、エンペラーの人達?
「あたし、さっきの騒動あったんで、別ルートで行きます」
「さっちゃんっ…!」
「あとでまた会いましょう」
あたしはそう言って、寿々さん達とは離れた。
これ以上、寿々さんを争いには巻き込みたくないし、雪兄も来るだろうから、大人しくしてると思う。
あたしは寿々さんが無事に帰れるように、周りの目線を逸らさせるだけ。
さっきの場所とは違うところで、騒ぎを起こす。
ただ、それだけ。



