暴走する寿々さんを止めることができるのは雪兄だけなんだけど、今回雪兄に黙ってきてるからね。
「雪矢坊に連絡するか?」
「さすがにお嬢をこのままにしちゃおけねぇ」
「だな」
雪兄の立場は結構あやふやで、仕事をしてる時は下っ端だけど、いずれは若頭、そして組長となるべき人物。
「幸子嬢ちゃん、雪矢坊が代われと」
「あたしですか?」
『サチ?寿々はまだ動けるんだよな?』
「あ、うん…」
『なら無理やりにでもそこから離れろ。意地でもな』
「う、うん…」
『俺も急ぐから、』
「雪兄!?」
ちょっと!?
どうしたらいいの!?
無理やりって!?
「寿々さん!帰りますよ!」
「嫌よ」
「嫌じゃありません!」



