「エンペラーが狂乱に負けるだなんて、ありえないわ。幸子、エンペラーの力を見くびっちゃダメよ?」
「……女一人も守れないような人達が?」
「…やっぱり、幸子。あんたが鬼神から愛理を救ったのね」
「さぁ?どうでしょうか?」
「あの頃から、幸子の動きが怪しいとは思ってたけど、狂乱のメンバーなら納得するわ」
「やはり、さすがです」
あたしは美朱さんが嫌いなわけじゃないし、嫌いだったら約半年もの間レッドローズになんかいなかった。
でも、今はもう敵同士。
憧れとか、そんなの関係ない。
「美朱ちゃん、愛理ちゃんは奥にいるよ」
「ありがとうございます、お邪魔します」
「……………」



