そう思いながらも、たどり着いたのは、寿々さんの行きつけとなってしまったバー。
「珍しいこともあるんだね、」
「一人になりたかったので…」
「エンペラーの奴らが来る可能性あったのに?」
「昨日の暴走の後宴会でもして酔ってるだろうあの人達には会っても何もしませんよ」
「確かに。酔ってるあいつらになら簡単に勝てそうだな」
一人できたのは初めて。
このバーは、エンペラーがたくさん来るから苦手だけど、お店の雰囲気はすごく静かで好き。
寿々さんが気に入るのもわかる気がする。
「君はどうしていつも顔を隠してるのかい?」
「単に顔バレしたくないからですよ。あたし、一応普段は普通の女学生なので」



