いまさら、何も隠すつもりもない。
どうせバレるのなら、もうこの機会だ。
バイクの音が聞こえてくる。
やっとお出ましってことか。
「愛理っ!!!」
冷酷とまで言われる龍野の取り乱す姿なんて、初めて見た。
「あいつらは!?」
「どこにもいねぇ!!」
「遠くまで逃げてないはずだ!!探せ!!」
鬼神の奴らはたぶんもう何処かしらに逃げただろう。
「愛理っ!!!」
すると、美朱さんがやってきた。
「愛理っ…愛理っ……」
美朱さんは神楽愛理を抱きしめる。
「美朱…?駿…?」
「愛理っ!?」
彼らはズタボロの彼女を見て、どう思うだろうか。



