それはある意味叶っているんじゃないだろうか?



少なくとも遙はパワフルで強くて、何があっても、何処ででも生きて行けそうな気がする。



「あ。それとテレビドラマみたいな素敵な恋愛がしてみたいです。へへへ」



照れたように頭を掻いて笑う遙に引き寄せられるように、俺はその顔に近付いた。



「………俺じゃ…、ダメかな?」


「ほえ?何がですか?」


「その……、遙の恋愛の…」


「ハルカ!」


「はひっ?……何?信長くん?」



言いかけた俺の言葉を遮り、急にカバッと身体を起こした信長に驚く遙。



「どうしたの?信長くん?」



遙が問いかけるも信長は再びころりと寝転がってスヤスヤと寝息をたて始めた。



「………寝言、ですね?」


「そうだね……」



遙はクスクスと笑いながら信長に毛布を掛けてやり。



「可愛いなぁ、私の夢。見てくれてるのかな?ふふふ」



全然可愛くない。



……やっぱり悪魔だ。
いい所で邪魔しやがって。



「あっ、もうこんな時間?」



遙は壁掛け時計に目をやりながら慌て立ち上がり、俺も時計見てみると既に日付が代わっていた。



「坂口さん、もう休んでください」


「遙はどうする?これじゃベッド使えないだろ?よければ俺と一緒に……」


「このベッド大きいから大丈夫です。三人でも十分眠れます」


「そっか…、ははは」



………残念。