「!!!っ」
痛ったあぁっ!
痛い、痛い、痛いぃ〜っ!
何これ?何これ?何これ?
超痛いんですけどー!!
「……痛い…」
私は我慢強い方だと思ってたんだけど、初めて感じるその痛みに、言葉と同時に涙が流れてしまった。
「……痛い?」
「……はい、少し…」
と、強がって見せるけど、ホントはかなり痛い…
坂口さんは優しく笑うと、私の涙が流れた瞼にキスをひとつ落として。
「…優しくするから…」
そう言って身体をゆっくりと動かし始めた。
坂口さんが動く度に、引き裂かれそうな痛みは続いていたけど。
私の顔、至るところにキスを落とし、次第に息があがってくる坂口さんの表情がとても切なくて、綺麗で。
会社では見られないその表情に私は、少し得した気分になり、痛いんだけど、坂口さんの為にも自分の為にも必死に耐えた。
徐々に動きが激しくなってくる坂口さんの背中に手を回し、その汗ばむ背中をきつく抱きしめた。
私……
これでひとつ大人になったんだ…
酔ってるけど、相手はあの坂口さん。
今の私が普段通り、当たり前に生活していたら、全く相手にされないであろう、仕事もデキる社内1のイケメン。
いつか……
私がもっと大人で素敵な女性になれたら。
坂口さんクラスの人を恋人にして、お洒落で素敵な恋愛をするんだ…
次第に頭の奥が重たくなったような感じになり、私は真っ白い世界に包まれて、そのまま意識を手離した。

