それから私はあんなにお兄ちゃんにベッタリだったのに、お兄ちゃんと距離を置き始める。
学校では相変わらず隊員がSP並みに張り付いていて、友達なんか出来なかった。
私が漫画や小説やテレビドラマに夢中になりだしたのはこの頃から。
それまで私はお兄ちゃんと遊ぶばっかりで世間の事なんて全く知らなくて。
映像や活字の中には、青春や友情や、お洒落や胸がドキドキするような恋愛。
私はどうしてそれが自分の身に起こらないのか、それは全てお兄ちゃんのせいだと悟ったのだ。
お兄ちゃんについて私が出した結論は、漫画や小説やドラマで得た情報によると、極度のシスコンであると言う事。
このままずっとお兄ちゃんの近くで暮らしていたら、私はいつまでたっても友達なんか出来ないし、ましてや恋愛なんて。
一生出来そうにない……
これはもう家を出るしかない。
高校生になった私は早速バイトを開始した。
そう。
家を出る為の軍資金を稼ぐ為。
私が高校生になった頃はお兄ちゃんはもう白虎連合を引退していて、以前程のガードは無くなったものの、お兄ちゃんの数々の武勇伝のお陰で私は相変わらず少し浮いた存在だったけど。
高校生になると少しは友達も出来たりして、中学時代に比べたら少しはまともな生活が送れるようになっていた。
でも家を出る。と言う目標が出来てしまった私には、別の意味で忙しく、バイト掛け持ち、さらに家が遠いのでなかなか友達と遊ぶ機会も無くて。
毎日遅くまで働いていて、バイトがない日はうちの手伝いをしたりと、まさに今時珍しいくらいの勤労高校生だった。

