中学に上がって世界が広がり、友達も増えるかと思っていたのに、そんなお兄ちゃんのお陰で私はまるで腫れ物でも扱うかのような扱いを受けた。
白虎の隊員の上級生は私に挨拶し、必ず校内ではガードされていた。
「……別に誰からも襲われたりしないので、ほうっておいてください」
「いえ、お嬢にもしもの事があったら、俺らが総長に殺されます。あっ!お嬢!前方に小石が!気を付けて下さい!」
………小石くらいで死んだりしないから……
とか突っ込めないほど隊員達はピリピリしていた。
そんな訳で私の中学生デビューは。
白虎連合総長の妹に手を出すヤツは俺らが排除する。
と言う、周りからがっちりガードされてしまって、友達を作るどころか部活にすら入れず、毎日校内では隊員にガードされると言う国宝級の扱いを受けてしまっていた。
お兄ちゃんに何とか止めさせるよう、お願いしてみたけど。
「は?いいやん別に、ほっとけ、好きでやってんだから、それより遙〜♪早く風呂入ろ?」
言っても無駄だった。
「お兄ちゃん、私、中学生になったんやから、もうお兄ちゃんと一緒に風呂には入らんよ?」
「………な…、何でや?……遙…、もう一緒に入らんて…」
「だって、いつまでも子供や無いとやし、いい加減一人で入りたいよ……」
「遙はまだ子供や!にーちゃんが洗ってやる!」
「嫌だ!もう一人で入れるもん!暴走族のお兄ちゃんなんか嫌い!」
「…遙……今…、なんて言うた?」
「お兄ちゃんなんか嫌い!お兄ちゃんのせいで学校で友達出来んとやもん!」
「嫌い?……遙、にーちゃんが……、嫌い……か?」
「うん!大っ嫌い!」
お兄ちゃんが声を出して泣くのを私はこの時初めて見た。

