last.virgin




確かにお兄ちゃんは無類のバイク好き。



お兄ちゃんがまだ中学生の頃。
じいちゃんのカブを改造して山ん中を走り回っていた。(私も一緒に)



だけど。
暴走族なんて……



私はその子の言う事がにわかに信じられず、その子に問い詰めた。



その子の話しによると。



お兄ちゃんは白い虎と異名を持つ、300人もの隊員を誇る白虎連合のリーダーで、歴代総長の中でも、そのお兄ちゃんの存在はトップクラスなのだそうだ。



売られた喧嘩は負け知らず。
でも決して自分からは仕掛けたりしない。
一晩でたった一人で敵対するチームを壊滅させたとか。
断じて走り以外の犯罪行為に手を染めたりはしないとか。



他にも数々の伝説があるらしく、とにかく初めてその事実を知った私はただ驚くばかりだった。



でもよく考えてみたら、家に出入りするお兄ちゃんの友達は、みんな厳つい顔のお兄さんばかりで、派手な刺繍の白装束に地下足袋。私に必ず、お嬢。と言って頭を下げる。



私はお嬢ちゃんの略かと思い、あまり気にした事は無かったけれど、みんな私に対する扱いが少しおかしかったような気もする。



でもお兄ちゃんはいつも優しいお兄ちゃんだったし、そのお友達のお兄さん達も顔付きは怖かったけど、みんな優しくて、私はそんな事考えた事も無かった。



だから、お兄ちゃんがそんな暴走族のトップなんて私は信じられなくて、その日私はお兄ちゃんに聞いてみた。



「お兄ちゃんって、暴走族なの?」



するとお兄ちゃんは何当たり前な事聞いてんの?みたいな表情で。



「お前、知らんかったと?」



聞いてないよ−−っ!