守ってあげちゃう


オッサンの剣幕に、士塚忍はははぁ~、と悪びれなく手を振った。




「ヤダな、オッちゃん。清香ちゃんの護衛はご丁寧にお断りしてあンじゃん?契約してないんだから、誘拐されても俺に責任ナイからぁ~。」





「・・・おい、士塚忍。オマエの言い分にも一理あるが、このオッサンを前にその言い草は少し無神経だと思うぞ。」


「えー?でも仕事ってそんなもんでしょー?危険に身を晒すわけだから、ボランティアってのはちょっと、ねぇ?」



「だ、だったら、今すぐ、清香の専属SPになってくれ!代償なら君の望むだけ払ってあげよう!」


「だーかーらー。俺っちはムリだって。」






「そこを頼む!今清香を助けられるのは君しかいないのだ。」





とうとう土下座を始めたオッサン。


ムリ、と一言で突っぱねる士塚忍。










・・・ってさ、このオッサン、士塚忍のどこをどう買かぶってんだ???