それからも清香は士塚忍にべったりへばりつき、悉く私をライバル視した。 忌々しいったらありゃしねぇ・・・。 そのささくれた心を癒すべく、私は体育館裏に行くことが増えた。 不思議と宵(ヨイ)といると落ちつくんだよな。 つか、士塚忍のオチャラケに日常が毒されてっから、理性がマトモなモノを欲しているのかもしれない・・・。 荒野宵。 名前に反して、寧ろ穏やか。 目下私の日常を潤す唯一のオアシスだな。 そんなある日、事件は起きた。