「・・・はぁ。清香さんは昔から、兄さんLOVEだから・・・・」
いつの間にやら隣にいた美影が、重い溜息と共に呟いた。
項垂れちゃって、地味に深くショック受けてるようだ。
「ともかく許嫁の話は白紙―っ。」
「諦めませんわ。忍様とご一緒にいられるよう私、明日からこの学校へ通う事にしましたの。」
「そう!貴様の所為でワタクシまで編入する羽目に・・・!」
「守屋まで私に付き合わなくてもよろしかったのに。」
「お嬢様を一人で、こんなオポンチ野郎のトコロへ行かせられるワケございません!!」
息巻く執事を余所に、お嬢様はキラキラした目で士塚忍に詰め寄る。
「突然、許嫁とまではいいません。ですが、護衛はお受けいただけますわね?そうすれば近つ離れず、いつでもご一緒にいられますわ。」


