イケメンの出来るっぽい執事は、士塚忍にいきなり目を釣り上げた。
「っ・・・貴様っ・・・!また性懲りもなくお嬢様に近づくとは!!即刻離れたまえ!!」
「・・・いや~。飛びついて来たのソッチなんスけど・・・。」
つか、私は『また』の方が気になるぞ。
コイツ等どんなカンケーだっつーの!!
再度、追及を試みようとして・・・・
「き、清香さんっ。」
一オクターブ高い声を上げて、ミカゲが駆け寄ってきた。
「あら。美影君。ふふ、ちょっと見ないうちに男の子っぽくなりましたわね。」
「そういう清香さんこそお美しさに益々磨きがかかったみたいですね。美し過ぎて正視できませんヨ。」
「ありがとうございますわ。」
「お世辞ではなく本心ですよ。」
・・・何なんだ、この歯の根の浮くような褒め合戦は。


