守ってあげちゃう




「ところで・・・。この度はウチの劣等社員を採用して頂いて誠にアリガトウございました。クレームもなく、それなりにやって頂いてるようで安心致しました。」



「・・・・・まぁな。」







家事をやらせりゃ火事を出しかけ、掃除をさせりゃモノを破壊しまくる。




寝坊ばっかり、常に金欠、喧嘩になりゃ私を守るどころか盾にする始末・・・


で、もうどっからクレーム付けてイイかわかんねぇよ。






「ところで・・・差し出がましいようですが・・・何か悩み事があるなら役不足ながらボクがお聞き致しますよ?」





内心ちょっと驚きながら、ミカゲを見る。




ミカゲは軽く肩を竦めて、種明かしする。






「先ほど擦れ違った時に、思い詰めた顔をしておりましたので。」




「ああ・・・・ん、じゃあ・・・・」









戸惑ったが、眼前の信頼に値する微笑に心揺さぶられて、思いきって尋ねてみた。