士塚忍は躾の悪い子犬みたいに部屋の中を探索し始めた。 寝室になっている個室は、ベッドと一応学生らしく机。 すべてビルドインなので、目に付くところにモノがなく余計に殺風景にみえるのだろう。 趣味もないから余分なモノは何もない。 くわっと欠伸をかます。 「おい・・・眠いからそろそろ―――」 眠たい目を擦りつつ、ベッドに向かおうとして、はたっと気付く。 士塚忍、どこで寝る?