「安心しろ。オマエのくれたヤツと違ってそれには何の仕込みもしてねーよ。」
「・・・はぁ?私だって、こないだのヤツになんもしてねーぞ。」
「毒が仕込まれてたらしい。尤も、一清さんにだけ効くヤツで、俺には全く効かなかったから安心しろ。」
「何のことか身に覚えがねーな。」
惚れ薬、・・・か。
あの一清を揺らすんだから、この姫も罪な女だな。
アノ一清に限らず、ってトコロか。
チラッと後ろの護衛クンに視線をやれば、鼻に皺を刻んで睨み返された。
「惚れても無駄だぜ?コイツはウチの姫だ。チョッカイかけんなっ!」
ウチの姫だから、か。
それも間違っちゃいないが、明らか私情挟んでるよな、若造。


