守ってあげちゃう



『姫』はちょっとだけ困った顔をして




やっぱり極めて素っ気なく言った。







「つって、オマエにとっちゃ極道の血筋なんざNGドストライクだろーが。」




「まぁね。」










僕はいつかひしめき合う権力の全ての頂点に立つ。




そのためには結婚ですらその手段の一つだと思っている。





政略と言わないまでも自分に不利にならない相手であることが最低条件。






だからどう転んでもこの娘と結婚しようなどとはまるで思わない。








そもそも理論や理屈抜きの感情論で突っ走る恋愛なんてものが不可解で、興味すら湧かないね。