守ってあげちゃう


ほのかに熱のある指にほのかに冷たい髪が心地よい。






「本当に忍のモノになるんだねぇ、君。」



「まぁな?」




「苦労するね。あの一族の長の嫁って立場も、あの気難し屋さんの相手って意味でも。」




「まぁな。」







艶めいて癖のナイ髪はしっかり握ってナイと直ぐに指からすり抜けて行こうとする。









「ザンネン。頭のイイ子はキライじゃないんだけどな。」







自分の身は自分で守れる。


頭の回転も悪くナイ。


見栄えもそこそこ良い。








申し分があるとしたら家柄だけで、



実に使える小娘なだけに惜しいとは思うけど・・・。