僕は二人を眺めるだけして、特に反応するのは止めた。
君等、精々僕の風邪に感謝だね。
彼らの親は確かに僕の家とは直接取引も関わりもナイのかもしれない。
けれど、僕が手を伸ばして届かない場所なんてないのだよ?
潰すのは簡単。
それ以前に―――
生まれついて身を危険に晒される宿命故、自分の身は自分で守れるくらいの実力もある。
同じようにその手の訓練を受けている相手であればともかく路地裏のノラネコ風情なら負けたりはしない。
ただ今日はだるくて大立ち回りなんて演じるのは勘弁願いたい。
勝手に、気が済むまで吠えててくれればいい・・・。


