腕にかかった長い黒髪が少し動く度にさらりと零れ落ちる。 押しつけられる体温を感じて、左側が熱い。 遠くでピーと洗濯機が終わる音がした。 「お。洗濯終わったみたいだな。」 立ち上がり、去って行った姫に、俺は詰めていた息を吐いた。 色々な意味で・・・緊張した。 さて、裁縫終わらせちゃうか・・・ 改めて手元に意識を集中させようとして っとん★ 胡坐をかいている左の膝先に何かを感じて視線を落とし 固まった。 驚いて振り向くなんて愚行は犯さないけど、な・・・・。