「兄さん、みんなも聞いてくれ。コイツは士塚忍。私の・・・・・・
ボディーガード、だ。」
木枯らしみたいなサムイ風、吹き抜けた。
ああ・・・まるで説得力ねーよな。
やっぱりみんなも全く納得していない顔付きだ。
「ボディーガード。かねてから、付けろと言われてただろう?だからコイツに決めた。」
「何故だ?これまで俺が口酸っぱくして言ったにも関わらず、頑なに付けなかったくせに。以前に、こんな軟弱且つアホ極まってるガキに大事な妹を任せられるわけはなかろうが。」
「あのな・・・十七そこらの娘が傭兵上がりみたいなオッサン団体で引きつれて歩くとか、さすがに体裁悪ぃんだっつーの!」
後ろに居並ぶ男たちが『ヒドイッ』と身を捩るが全っっ然カワイクねー!
「じゃ・・・俺が直々に―――」
「それもある意味目立ち過ぎるからヤダ。」
兄と並んでっと、カタキに殺られる前に、オンナに殺られそーだ。


