守ってあげちゃう


徐に一清が士塚忍に顔を戻す。






「怪我するなんて忍らしくないね~。そんなにそのオンナが大切?」



見れば確かに士塚忍の腕が赤く染まっていた。


さっき私達を庇った時、か。





それに応えず士塚忍はふっと笑った。

士塚忍らしくない笑みで―――。





「いやぁ~、本当なら腕の一本もハンディにくれてやろうと思ってたんだけどな・・・じゃなきゃ、弱い者イジメみたいだろ?」





揺れた前髪の間から覗いた瞳が冷たく輝く。






「満足するくらい遊んだか、一清?」


「ああ。遊ぶのも飽きて来たし、そろそろ潮時かもね。」





「んじゃ、最後に久々、本気で遊んでやるよ。・・・・二度とウチにチョッカイかける気なくすくらいにさぁ。」