大地を蹴りつけ、北斗に刺さった刀の柄を掴んだ。 ザッ―――― かけだした勢いのままに横凪ぎに振り放った。 「!」 紙一重で避けた宵。 刀の先がほんの僅かに宵の制服を掻いた。 「あらら。もっと頭がイイかと思ってたのに、買かぶり過ぎたかな。」 笑う一清に刀を構える。 「るせぇ。確かにこの状況で勝てるなんざ思ってねぇよ。だけど負ける気はねぇ。士塚忍が守ろうとしている以上、私も全力でコイツ等守るだけだ。」