「だが・・・こんなことをして、アイツが清香との婚姻を承諾するか。」
「そこはそれ。偽造は容易いよ。だけど一度婚姻した物を離婚させるのは難しい。俗に言う世間のシガラミとか体裁なんだけど、秘密主義の忍びの世界はこの世界よりもウルサイからね。」
愉快そうに笑いながら、一清が手を伸ばしてくる。
「惜しいね。頭のイイ子はキライじゃない。」
温かな指が私の頬を撫で、髪を一房取る。
「だから最後のチャンスをあげようか。」
髪に口付けて、その髪の先をぴょんっと揺らした。
「彼と結婚してくれれば生かしてあげる。」
彼ってのは―――宵・・・?


