「ふーん・・・そういわれてんならそれが事実なんだろーよ。」
北斗が眇めた目で私を見る。
「何でだよ。どうしてオマエにしろ長達にしろ・・・・士塚忍に対してそういう顔をすんだ。
まるでアイツなら何をやってもオカシクねぇ、みたいな、当たり前みたいな。」
「さぁ・・・どーしてだろーな。」
幾ら口で説明しても、あれは多分信じらんねーよ。
北斗がからすの足に何か括りつけて、空へ放す。
「そーいうの隠れてやった方がいいんじゃねぇか?」
「今更だな。どこでやっても監視がついてくる。」
北斗が小さくなったからすを眺めていた目を眇めた。
「一族が郊外に殆ど出払ってる状態。この分じゃ南波さん達も無駄な足止めされて、駆けつけるのは難しいと思った方がいいだろうな。」


