守ってあげちゃう








「北斗の負け~。」






その晩―――

みんなが揃ったのは久しぶりだ。



南波のハシャイだ声に、北斗が悔しそうに奥歯を噛み締める。


対戦したのはテレビゲーム。


北斗の対戦者は私。
勝ったのも私。




「ふん!たかがゲームで勝ったのが何の自慢になんだよ!バカバカしいッ!」


いや、なんの自慢もしてねーよ。
みんなにけしかけられて対戦しただけだろうが・・・。



内心突っ込んだが口には出さない。




南波がにゃはーと笑う。



「でもぉ、その前の洗濯物畳み競争でもほくちん負けたじゃーん★」

「ぐっ・・・うるっ、ウルセェよっ!」



「そろそろ素直に認めたらどうですか?君だって姫様がしっかり者の出来た娘さんだと十分理解しているでしょ?」



雷に冷静に諭されて北斗は―――






ツーン!!!



あからさまにそっぽ向きやがったよ・・・