守ってあげちゃう


思わず呟いた私は、北斗に向けて「ああ、違う」と手を振った。



「なるほどと思ったのはそっちのこっちゃねーよ。」




意味わかんねぇよっ、と眉を顰める北斗に私は思ったことを説明した。






「つまりな、最近私はちゃっちいイヤガラセを受けているだろ。多分、明らか、首謀者は石清水だよな?」


「まぁ、相手は荒川一族じゃねぇけど、石清水の圧力かかった会社のヤツとかだし、十中八九、石清水だろうな。」



それが?と北斗が先を促す。




「ちゃっちいとはいえ、こうも毎日チョッカイかけられたんじゃメンドクセェだろ?牽制の意味で一発かませば、少しは大人しくなるハズだ。だが・・・・実際、こっちは防御だけで、直接石清水に攻撃はしかけねぇ。」



「ふん。あの軟弱な次期長にそんな果断できねぇだけだろ?」










「違うな・・・美影だ。」







一瞬、怪訝そうな顔をした北斗だが、私の言わんとする事が伝わったらしく眉を上げた。