荒川一族の中でもコイツの率いる集団はかなり優秀なのだと聞いた。
多分、仲間からは尊敬もされている。
だけど、宵本人は超えられない壁にジレンマを覚えて、歯がゆい思いをしているハズだ。
士塚忍の力量を知っていれば尚のコト―――。
超えたいけど超えられない相手。
いっそいなくなればイイと思う存在・・・
だけど、オマエのそれは純粋な憎しみと違うだろ、宵・・・・
「まぁ・・・・・あんま気にするこっちゃねーよ。・・・色々と。」
「・・・なんスかね、それ。」
「色々は色々だ。」
「・・・ふーん・・・」
それっきり私達はただ黙って暫く成績表を眺めていた。


