「さすがと言うべきか相変わらずと言うべきか・・・素晴らしい成績だ。」
嫌味なのか賛辞なのか、微妙な言葉と共に現れた宵に、隣の北斗が殺気立った。
ソレを手で制して、私は小さく苦笑した。
宵の成績は5位。
「オマエこそさすがだな。」
「僕にも面子がありますのでこのくらいは・・・・」
でも・・・、と呟いて宵が見るのは士塚忍の名前。
ちなみに士塚忍は280位・・・・
宵がふっと溜息のような笑みを零す。
「この成績でも、ヤツが本気になったらまず、敵わない―――」
ちらっと宵を見上げる。
それに気付いて、なんだ?と言うように宵が首をかしげて見せる。
マトにされたし、
裏切られたし、
腹立つヤツではあるけどな・・・
でもどっか憎みきれねェのは、コイツの気持ちが分かるから、だな。


