小さく溜息を零した時 「やぁ。久しぶり。ようやく帰って来たんだね。」 柔らかな声がして、私達はそちらに顔を向けた。 整った顔立ちに、堂々とした立ち振る舞い。 どこかの御曹司か。 でも、その顔、 どっかで見たコトあんだけど・・・・ それよりも・・・ そのボッチャンの後ろに控えている人物にちょっとダケ驚いた。 ―――宵。 コイツもこっちに転校してきたのか。 宵は私と目が合ってふっと口端を持ち上げた。 にゃろう。ヒトを騙しといて余裕だな。 私は腕を組み睨み返した。