守ってあげちゃう


兄さんは顎を聳やかした。


「ふん。護衛がオマエの仕事なんだろーが。で、今日は態々、何しに来た。給料にイチャモン付けにきたか?あ“ぁ?」


「そんなまーさーかー」




そこで士塚忍は両手を広げて盛大なファンファーレ付き、爆弾発言をかました。









「姫と結婚を前提にお付き合いすることになりやした~♪と言う事で末永くお付き合い下さい、お・兄・さ・ま」




ジャキッ★






刀を抜いた兄に、士塚忍は脱兎のごとくソファーの後ろへ隠れた。



「武士の情けだ。今すぐ切腹しろ。心配すんな、介錯は俺がしてやる。」


「いやぁ~、ザンネン。今切腹すっと、昼に食べたカップメンがまるで回虫のようにゾワゾワと―――」


「切腹はスキップしてクビをアンドロメダまで跳ね飛ばしてやる。」



ずいっと足を踏み出した兄に、士塚忍があわわわと呻く。





「お付き合いなど認めるかぁーっ。結婚前提と言えば全てが認められると思うなよ小童がぁぁ!!」



「誤解させましたぁーっ。婚約ッス!!お許しさえ出れば今すぐにでも婚姻させていただきまっさー、若っ!!」




「尚悪いわ!シネ!!」