守ってあげちゃう


『もし、士塚忍が手に入ったら』
というお題で記載出来ないようなイカガワシイ妄想をたくましく広げ、にやにやと笑っていると携帯が鳴った。



ぴろぴろぴろ~♪



「ん?」



携帯にかけてくるのは家の者しかいない筈で、今、私は家にいるのに、誰からだ?



ディスプレイを見ると見知らぬ番号。





『ワタクシ、ヤオヨロズカンパニーのミカゲと申します。この度はウチの派遣社員のお買い上げ誠にありがとうございます。』



少し低めの朗々とした声が、慇懃に言った。



は?


ヤオヨロズカンパニー?



はっとして、パソコン画面を振り返る。

士塚忍を登録しているらしい会社の名前だ。




は・・・・まさか?






『ご契約が完了致しましたので、今現在より、お客様のご随意にご使用くださいませ。』


「いや、ちょっと待て!」



私は慌てふためいた。




慌てもするだろう


・・・まさか・・・





マヂで士塚忍お買い上げ!?