・・・・ん? はっと気が付いて目を開ければ、視界を遮っていた白い煙は消えていて・・・・ 「なっ?」 足元にはビルの狭間の暗い谷。 てか、上空!? トン、と軽い着地で隣のビルの屋上に降り立つ。 いや・・・降り立ったのは私じゃなく、私を抱えている人物だ。 そこでようやく自分が誰かに抱えられている事に気づく。 顔を上げてもにわかにその名前が出なかった。