放課後は、秘密の時間…

そうだ、そうだった……

バタバタしてて、欠片も覚えてなかったけど、誕生日だ。


「は?先生、今なんつった?」


目を見開いた市川君が、あたしの肩をガッと掴む。


「あ、あのね、今日あたしの誕生日で……今、思い出したんだ」

「……マジで?」

「うん」


ってことは、昨日、市川君の腕の中で眠ってる間に、あたしは一つ歳をとったんだ。

今この瞬間だってこうして、好きな人と一緒にいられるし……


うん、そう考えると、すごく幸せなバースデー!


あとは、市川君に「おめでとう」って言ってもらえれば、それで……



「――聞いてねーよ。先生の誕生日が今日だなんて!」


うっとりしてたあたしを、現実に戻すかのように響いた市川君の声。


「何だよ、先生っ。何でそんな大切なこと、教えてくんなかったの?」

「へっ?……だ、だって、教育実習中だったし……あたし自身も、ついさっきまで忘れてたし……」

「忘れるとか……ありえねーだろ……」


い、市川君……?


「先生、どこまでヌケてんだよ」

「い、忙しかった、し……」

「それでも!!もっと早く言ってくれたら、何か用意したのに」