放課後は、秘密の時間…

電話がかかってきたのは、土曜の昼を過ぎた頃だった。


「市川君に……もう会いたくない」


なんだよ、それ?

だって、俺らはこれから始まるんだろ?


「ワケわかんねぇこと言うなよ」

「わかんないのは、市川君だよっ!」


今にも泣き出しそうな、先生の声。

思わず、息が詰まった。


「ねぇ、あたしの反応見てて、楽しかった?あたしと一緒にいて、暇つぶしくらいにはなった?」


暇つぶし……?


「――先生、まさか……」


『賭け』のことを言ってるのか?

つーか、それしか考えられねぇ。


「もう二度と会わないから……さよなら、市川君」

「待って、セン――」


誤解をとくヒマもなく、電話がブツッと切れた。

着信履歴に残ってる先生の番号にすぐかけ直したけど、虚しくアナウンスが流れていくだけ。


無用になった携帯を閉じて、俺は部屋を飛び出した。


先生に直接会って、誤解を解いて。

そして、この腕にもう一度抱きしめるために――