放課後は、秘密の時間…

想いが通じ合ってからは、毎日が充実してた。

特に、先生と一緒に過ごした授業中や昼休み、放課後は、時間が過ぎるのがすげー早く感じられたほど。


意味のないアイコンタクトや、すれ違いざまに小さく微笑むこと。

そんなやり取りも、先生と同じ気持ちなんだって確認できて、俺はいちいち嬉しかった。



「実習終わって、先生じゃなくなったら、俺と付き合って下さい」

「はい……」


涙目で頷いた先生は、今までで一番かわいかった。

いつも可愛いけど、その時は、正直見とれてたくらい。


先生が、彼氏とのことをちゃんとするからって言った時、俺は「待つ」と告げた。


元々、俺のせいで壊れたんだし、それくらいは当然だ。

何より、先生がいつまでも板ばさみで苦しむのは、耐えられなかったから。


毎朝赤い目をして学校に来る先生に、俺が気付かないはずない。

夜、一人で泣いてんだと思うと、いつも心臓の奥の方が痛くなった。


だから、先生のために俺が出来ることを、せめてしようと思ったんだ。


それが、待つこと。

情けねぇけど、俺にはそれしか出来なかったから。


そうして、俺達はすべてが終わったら、一緒にいることを約束した。



だけど、この時の俺は、幸せな気分に浸っていて、大切なことを忘れていた。


――先生を落とすという、『賭け』のことを。