放課後は、秘密の時間…

夢を見ていた。


先生が、俺の手が届かない、遠いところへ行ってしまう夢。

追いかけたいのに、鎖に繋がれてるみたいに、足が動かない。


――行くな。


強く叫ぶと、先生は振り返って小さく頷いて、微笑んだんだ――……


「市川君は、まだあたしのこと、好き……?」


好きだよ。

好きに決まってる。


「あたし、ね……好きなの……」


あれ……これ、夢じゃねぇ?


「……好きに、なっちゃったよ……」

「――知ってるよ」


重いまぶたを開けて、とっさに俺は呟いていた。


「だから、先生……もう一度、聞かせて」


これは、夢の続きなんかじゃねぇって、先生の声で。


「俺のこと好きだよな?」

「……市川君が、好き……」


抱きしめた、小さな体。


――愛しいって気持ちを、初めて知った。