放課後は、秘密の時間…

先生の隣にいる男が、先生の小さな顎を持ち上げた。

スローモーションのような動きが、俺の目に飛び込んでくる。


そいつは、まるで見せ付けるように……


――先生と唇を重ねた。


見たくねぇ。

見たくねぇのに、目を逸らすことが出来ない。


まるで、冷水を浴びせられてるみたいに、体温がすっと下がっていく。


その後のことは、よくわかんなかった。


いつの間にか強くなっていた雨が、俺の上に叩きつけるように落ちてきたこと。

服がすげー重くなっていったこと。


それ以外は、覚えてない。

どうやって家に帰ったのかも、日曜をどう過ごしたのかも。



向かえた月曜の朝、体がやたらだるかった。

風邪ひくなんて、俺、マジで情けねぇ。


でも、学校には行った。


先生の顔が見たくて。

たとえ、振られたんだとしても、会いたかったから。


授業中、先生と話している圭に、何かを問いかけられたけど。

体がすげー重くて、視線を移すことさえ、俺にはできなかった。


その後のことも、実はよく覚えてねぇんだよな。