放課後は、秘密の時間…

『市川が好き』


まるで、言葉が胸に刺さったみたいだった。

握った手の平には汗が滲んでる。


「そんな、こと……」


そんなことないって否定しなきゃ。

だって、あたし達はただの教師と生徒だもの。


堤君が言う「関係」なんて持ってない。


なのに、どうして……

どうして、あたし、こんなに動揺してるの?


「先生さぁ、真面目そうな顔して、市川と放課後何してんの?」


いつの間にか掴まれていた腕を乱暴に引かれて、あたしは机の上に倒れた。

身体を起こす暇もないまま、彼が覆いかぶさってくる。


「何、やめてっ!」

「どうせ市川ともしてるんでしょ?じゃあ、オレにも同じことしてよ」

「……何言ってるの?」


薄暗い室内で、堤君がニヤリと笑ったのがわかった。


「オレの一言で、最悪、市川は退学になる。でも、先生が静かにしててくれたら、オレも黙っててやるよ」

「どういう、」

「こういうこと」


体重をかけて動けないように押さえつけながら、堤君はあたしの服に手をかけた。


――まさか。

彼はあたしのこと……