このまま…私たち…しちゃうの?


「………っ」


ドクン、ドクンと心臓がなり続け、扇李の手が腰帯にふれシュルと音と共にとかれた


「い…やっ」


綺麗で長い指が腹部に触れていく


「やだっ、扇李っ!…やめ…っ」


「うるさい」

「んっー!」



腕を押さえていた手が私の口を塞ぎ、扇李が私を睨むような目付きで見つめてきた


怖い?それとは少し違う感情が私を支配する



「…うっ、ん」


「言っておくが、我はお前の言うことは聞かない」


「…っ」


「大人しく抱かれろ」


「……っ!」


その言葉に、私は悔しくて、悔しくてたまらなくなる


本当に扇李は最低だ…ここまで最低なやつだってなんで分からなかったんだろう


私を騙して、屁理屈言って、こんな事をするなんて…っ



なんで、こうなるの…


私はただ、みんなのために扇李の花嫁になった


よく考えれば、あんな約束、安易な考えだったのかもしれない


こうなるって、予想しなかった私も悪いんだ





だから


私にはもう、扇李のすることを、ただ…


ありのまま、受け止めるしか出来なかった―…













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