「泣くほど我といたいか?」
「…っ」
「我と同じように、天界で生きたいか?」
小さく、だけど優しい温もりのある声に…私は声にならない声で頷いた時だった―…
「一つだけ…方法がある」
「…え?」
そんな風な呟きに顔をあげる
方法があるの?扇李と同じように時間が流れる方法が?
「どうすれば…いいの?」
あるなら、実行したい。扇李といたいもん…
「簡単な方法だ」
「簡単?」
「あぁ、我と沙優が頑張ればいいことだからな」
私と扇李が?
言葉の真意がわからなくて、眉間にシワを寄せながら必死に考える私に扇李はそっと耳元に近付いて―…
「我の子供を宿せば、上手くいく」
「え…?」
子供と言う単語と扇李といられるって話が繋がらない
「あの、どうゆう意味?」
「だから、我の子供は神の力をもっている。人間の花嫁は神の子を妊娠するとその子供や相手から力を貰い、妻になると同時に神と同じ生の時間が与えられるんだ」
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