狼様の愛のカタチ理論





「は、はは…まぁ、いきなりそんな事を言っても信じないよな」


「…」


当たり前だよ…呉羽さんなんか信じないんだからっ


「まぁ、とりあえず話しだけ聞いてくれないかな?そのままの距離でも構わないからさ」


そう言うと、黒く綺麗な髪を一つに結び呉羽さんは本棚に寄りかかった


「…」


「実はさ、君をからかった後に…扇李に怒られたんだ」


「…………え?」

「アイツ…じゃなくて、扇李さ…なんであんな風に君を脅すように言うんだって。しかも未来まで味方につけたってさ」

「………」


「俺はね、君が気に入らなかった」


遠慮なしに、ズバッとそんなことを言われて

別の意味で胸が痛い。


「そんなに…ハッキリ言わなくても…」


まぁ、私のことなんて皆が気に入らなかったはずだから…呉羽さんがそう思うのも無理はないけど…なんか酷い