ポタポタと身体を流れて、地面に血がたれる姿に顔が般若(はんにゃ)のようだ
その姿が恐ろしいくらい怖い。
「む…か…つく…あんた…なんて…っ…私が……いらない、のよ…にん、げん…な、んて…」
「っ」
私に近づいて来て、ドクンと心臓が激しく鼓動を繰り返す
やばい、あぶない
そんな危険信号が頭を過ると…
「何をしてる」
聞き覚えのある声が響き、その方を振り向くと
そこには驚いた顔をしたサイさんと、無表情で見つめる扇李がいた
「……あ」
せ、扇李…
びしょ濡れ私や、血だらけの未来さんを交互に見てめて私を睨むような瞳で見つめる扇李
「沙優、未来に何をした」
え………
何を、した?
「何って…何も「扇李様っ!」
してない、そう叫ぼうとした瞬間に未来さんが泣きつくように扇李の胸にギュと飛び込む
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