狼様の愛のカタチ理論






そう笑いながら手を伸ばして、そのまま私に真っ直ぐ手を向ける未来さん


信じろ?未来さんを?


「…なにを言って」


「だから、扇李様が黒幕ってことよ。貴女、信じてないでしょ?でも、残念…扇李様は黒幕なのよ。あぁ…そうね~呉羽様には止められたけど、私も良いこと教えてあげる」

「…え?」


「扇李様はね」


















「あの施設、貴女が天界に来た十日後にね…扇李様の命令で呉羽様が潰したの」


……………ぇ












「そ…んな」


耳を疑うような台詞に私を目を見開いて未来さんを見つめる


潰した?施設を?扇李の命令で呉羽さんが?


「年の逝った女に子供達、みーんなバラバラよ」


「…………っ」


そんな…まさか…


「そんなの…信じないっ」


信じたくない、だって扇李と約束したんだもん

扇李が私との約束を破るわけがない


冷たかったり、優しかったり、気分屋だけど


私の知ってる扇李がそんなことをするわけがない!


彼が黒幕だって、こともそうだ