だけど、なんで今さらそんなことを…
「あの…離して、下さい…」
額の手を振り払い、距離を取るとチッと舌打ちをする声がする
「なにそれ」
「っ」
「未来、いいから」
「よくないわ」
絡ませていた手を離して私の目の前で立ち止まる
「呉羽様、あとは私に任せて席を外してくれるかしら」
「……え?」
「ね?呉羽様」
「…」
「お願い」
「……」
私と未来を交互にみつめ、ため息をはきながら呉羽さんは"分かった"とうなずく
「派手なことはするなよ?」
「えぇ」
そう言い、呉羽さんは私をもい一度みつめ颯爽と姿を消してしまった
そんな、また未来さんと二人きりだなんて…
ありえない、またあんな怪我をしたら大変
大変、なのに…
「呉羽様になにあの態度」
「あっ…」
ドンッと身体を押され、地面にしりもちをついて身体に痛みが走る
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