「…っ」
バサッと布団が私の身体にかかり、私の目には扇李の胸元が写って
腕枕をされてるような体勢にドキドキと鼓動が早くなる
「…ちょ」
「うるさいんだ、お前は。こうすれば静かになるだろ」
「……ぅっ」
扇李、私を分かってる。
こんなことされたら、抵抗も出来ないし、恥ずかしさとドキドキで何も言えなくて…
「………」
黙り込んだまま、固まる私に扇李をゆっくりと目をつぶり抱き締めたまま頭を撫でてくる
「最初からこうすれば良かったか」
「……っ」
「沙優の胸の音しか聞こえぬ」
そ…そんなの、聞こえなくていいのに!
「ドキドキしすぎだな」
「…だ、って」
「そんなに緊張してたら、朝まで寝れぬ」
グイッと更に近づけられて、距離が近付くとフワッと扇李の香りがリアルに感じる
ね、寝れないって分かるなら、こんなに近付けなくても…いいのに!
ドキドキして、色々なことに気が気じゃなくて
パッチリと開いてしまう瞳
どうしよう、こんなの無理、無理、無理!!
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