私が扇李をじらすわけない
てか、そんなテクニック持ってなんかない
必死に手と首をふるとどうでもいいのか、私の前で立ち止まる
「ちょ、扇李!」
ま、まさか。ベッドに入ってくるつもり?
「ほら、もっとそっちに行け」
「ちょ」
そう言うなり、私の返事なんか聞かないでベッドに入り横になる扇李
「…」
そんな…なんで、最終的にこうなるの?
「言っておくが、我が寝ろと言ったにも関わらず話しかけて、焦らした沙優が悪い。恨むなら自分を恨むんだな」
「…」
そんな、話しかけたのは扇李が不機嫌になったかもって心配したからで…
別に焦らすつもりなんかないよ…
「ほら、寝ろ…あぁ、そうだ、さっきみたいに布団でベッドを仕切ったらお前なんぞベッドから突き落としてやる」
「………ぇ」
扇李…私が仕切ったのそんなに気にしてたの?
「……」
なんか、もう…扇李をこのベッドから何処かに行ってもらうのは無理だ
なら、やっぱり私がソファーに行こう。
諦めて、ベッドからこっそりと抜けようとすると…
グイッ―…
「わぁっ!」
手を引かれ、あっという間に扇李にベッドに引きずり込まれる
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